MetaMask(メタマスク)はイーサリアム系ブロックチェーンをベースにしたウォレットです。
そんなMetaMask(メタマスク)を使っていたものの、なんらかの理由から削除を検討しているという人もいるのではないでしょうか。
あるいはアカウントを削除をするまえに、あわせて復元方法も念のため確認しておきたいという人も少なくないでしょう。
そこで今回はMetamask(メタマスク)のアカウントの削除・復元方法を詳しく解説していきます。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元を詳しく解説
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元の仕様
まず、大前提としてMetaMask(メタマスク)のアカウントそのものは削除できません。
MetaMask(メタマスク)はブロックチェーンへ接続するサービスです。
そして、ブロックチェーンとは簡単にいえば、各ユーザー同士の入金や出金の情報履歴を相互に補完して仮想通貨のやり取りを記録として残すような仕組みです。
したがって、ユーザーがアカウントを自由に削除・復元できてしまうとブロックチェーン自体が成り立たなくなってしまいます。
そのため、基本的にMetaMask(メタマスク)のアカウントを根本的に削除する方法はありません。
とはいえ、ユーザー感覚でのアカウントの削除・復元がないわけではありません。
少し複雑にはなりますが、手元に見えるアカウントとブロックチェーンに残るアカウントは別のものとしてイメージすると理解しやすいかもしれません。
そういった意味では、一応Metamask(メタマスク)にアカウントの削除といったメニューはありますが、それらは「切断」「非表示化」くらいに考えておくとよいかと思います。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元方法【インポートアカウント】
MetaMask(メタマスク)はそれ自体のアカウントも存在しますが、別のアプリケーション・サービスのウォレットをインポートする使い方も一般的です。
そして、インポートしたアカウントの削除は簡単です。 MetaMask(メタマスク)のアカウントメニューでそのまま「削除」を選べばよいだけです。
これでMetaMask(メタマスク)上からはそのアカウントが削除されます。
ただし、このアカウントは、根本的に別のサービス上にあるアカウントを擬似的にMetaMask(メタマスク)のものとして管理できるようにしているだけです。
したがって、大元のサービス上にそのアカウントは存続します。
そのサービス自体を辞めたい場合はそちらのサービスを別途解約しましょう。
そして、復元方法ですが、このパターンはそこまで難しくありません。
大元のサービスでそのアカウントに関する「シードフレーズ」と「秘密鍵」なる情報を確認できます。
それらを用いて、そのサービスのアカウントをふたたびMetaMask(メタマスク)にインポートすればよいだけです。
このやり方は、MetaMask(メタマスク)を使っているスマホの紛失や機種変更の際に以前の状態に復元するときに使えます。
ただ、残念ながら細かいカスタム設定までは復元できません。 そこは一からやり直しましょう。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元方法【作成アカウント】
MetaMask(メタマスク)そのもので作成したアカウントに関してはアカウントメニューに削除の項目はありません。
そのアカウントを削除するためには、MetaMask(メタマスク)そのものを再インストールするほかありません。
しかし、この方法でも本当の意味でアカウントが削除されるわけではありません。
見た目上、MetaMask(メタマスク)のアカウント情報に表示されていないだけです。
これはインポートアカウントの削除と似たようなものです。
MetaMask(メタマスク)のメニューにそのアカウントがなくとも、アカウントそのものはブロックチェーンに残ったままということです。
同様に、シードフレーズが分かれば同じ方法で復元可能です。
ただ、インポートとは違い大元となるサービスが存在しない以上、シードフレーズの再確認はできません。
したがって、シードフレーズを控えずにアカウントを削除してしまうと復元する方法が事実上絶たれてしまいます。
今後MetaMask(メタマスク)を使うことがないだろうと思えても、念のためシードフレーズは控えておくことをおすすめします。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元の注意点
MetaMask(メタマスク)のアカウントを一度削除したあとに復元しても設定までは完全復元されません。
そのため、アカウントが保有しているはずのトークンが来ていることがあります。
ただ、これは見た目上消えたように見えるだけであって、そのもの存在までが削除されているわけではありません。
MetaMask(メタマスク)は基本的にイーサリアムチェーンのウォレットです。
デフォルトではそのブロックチェーンしかアカウントに表示されていないだけです。
保有しているはずのトークンに対応しているチェーンを復元すれば、ふたたび以前と同じように残高が表示されるようになります。
ひとつひとつ手作業で復元していく必要があるため若干の手間がかかるのは否めませんが、アカウント削除前に設定をエクスポートしておくような工夫もできません。
こればかりはMetaMask(メタマスク)の仕様と考えてひとつずつ復元していきましょう。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元は慎重に
MetaMask(メタマスク)のアカウント自体の存在を削除はする方法はありません。
見た目上は削除されていても、アカウント自体はブロックチェーンに存続します。
ただ、復元の際に異なるリカバリーフレーズを使ってしまうと、従来のMetaMask(メタマスク)が新しいアカウントで上書きされてしまいます。
そうなると、以前のアカウントの存在が残っていても、手元のMetamask(メタマスク)からはアクセスする手がなくなってしまいます。
ここまで見てきたように、MetaMask(メタマスク)においてリカバリーフレーズは極めて重要な情報です。
漏洩も紛失・失念も極めて致命的な損失につながりかねません。
リカバリーフレーズは必ず高いセキュリティを保てる方法で記録しておくようにしましょう。
MetaMask(メタマスク)のアカウントの削除・復元を詳しく解説 まとめ
厳密にいえば、MetaMask(メタマスク)にアカウントの削除方法はありません。
メニューにアカウントの削除方法・復元方法はありますが、それは見た目上の削除・復元にすぎません。
また、復元の際にはアカウントの種類によって必要な情報ややり方が若干変わってきます。
MetaMask(メタマスク)にはパスワードのほか、「リカバリーフレーズ」「秘密鍵」といったセキュリティ情報が存在します。
アカウントの削除の際には、それらの記録があるかどうか事前にいま一度チェックしておくようにしましょう。