MetaMask(メタマスク)はイーサリアムベースの汎用ウォレットです。
そんなMetaMask(メタマスク)を複数PCで併用したいという人も多いのではないでしょうか。
実際、携帯用のPCと自宅のデスクトップPCを併用している人も少なくないはずです。
そこで今回はMetaMask(メタマスク)の複数PC間のアカウントの共有方法について分かりやすく解説していきます。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法を分かりやすく解説
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法の概要
MetaMask(メタマスク)は複数PCの利用に対応しています。
とくに規約違反ということもなく、公式に認められた行為です。
ただ、共有方法には若干の面倒があります。
手順としては以下のとおりです。
1.共有元のPCでリカバリーフレーズを控える
2.共有先のPCにMetaMask(メタマスク)のアプリを準備する
3.共有先のPCへアカウントをインポートする
4.欠けたアカウント情報などを復元する
MetaMask(メタマスク)を単純なクラウドサービスといってよいのかは疑問ですが、複数PC間の共有方法自体はそれとほぼ同じです。
アカウントのセキュリティ情報さえあれば比較的かんたんに複数PC間のアカウント共有も可能です。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法【リカバリーフレーズの準備】
MetaMask(メタマスク)のアカウント情報には一般的なユーザーID、パスワードのほか「リカバリーフレーズ」も存在します。
正式名称は「シークレットリカバリーフレーズ」。別名「シードフレーズ」です。
複数PCのアカウントの共有方法ではこれらすべての情報が必要になってきます。
リカバリーフレーズはMetaMask(メタマスク)のアカウント情報で確認できる、ランダム生成された12個の英単語です。
まずは、複数PCの共有元になるアカウントでそちらを確認してノートなどに控えておきましょう。
なお、MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法に台数制限はないと思われます。
ひとつのシードフレーズをもとに何台もの複数PCを共有できるはずです。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法【アプリの準備】
当然ながら、MetaMask(メタマスク)を複数PCで共有するためには共有先のPCでもMetaMask(メタマスク)が必要です。
一般的にMetaMask(メタマスク)はGoogle Chromeの拡張機能として使われます。
そちらを共有先のPCでも準備しておきましょう。
そのGoogle Chromeにはアカウントがあり、そしてグーグルアカウントにも複数PC間のアカウント共有方法があります。
そちらを設定しておけばMetaMask(メタマスク)も同時に復元されます。
ただ、それはMetaMask(メタマスク)という「アプリ」の共有方法にすぎず、そこに共有元になるMetaMask(メタマスク)の「アカウント情報」は含まれていません。
次はそれを復元していきましょう。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法【インポート】
共有先のMetaMask(メタマスク)へ共有元のMetaMask(メタマスク)のアカウント情報を復元する作業が「インポート」です。
このインポートで先ほど控えたリカバリーフレーズを使います。
もちろん、ユーザーIDやパスワードも別途必要になります。
最終的に「インポート」で12個の英単語を入力すれば共有先のPCに共有元のMetaMask(メタマスク)のアカウント情報がインポートされます。
ただし、この共有方法では複数PC間で共有される情報は基本的なアカウント情報のみです。
MetaMask(メタマスク)内で複数アカウントを管理していた場合は、共有元で設定したサブアカウントが共有されないことがあるようです。
とはいえ、不完全な共有方法しか利用できないということではありません。
追加の作業をすれば問題なく複数PCで同じ環境のMetaMask(メタマスク)を使えます。
ちなみに、「インポート」とはいうものの、元になったMetaMask(メタマスク)が更新されれば共有先の情報もアップデートされます。
一般的なインポートはコピーですが、それとは違ってしっかりと複数PC間で情報共有されます。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法【復元】
共有元のMetaMask(メタマスク)のサブアカウントがインポートされなかった場合は復元作業が必要です。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法では原則的にすべてのサブアカウントを「古い順から」インポートしようとします。
しかし、その途中でイーサリアムの残高がゼロのアカウントがあるとそこでインポート作業は中断します。
これは共有先のPCでアカウントを「作成」して追加する必要があります。
複数PCの共有方法をやり直すのでもなく、共有先のPCでインポートし直すのでもなく「作成」です。
共有元のMetaMask(メタマスク)で使っていたアカウントの数だけこれを手動で繰り返すことで、最終的に元のMetaMask(メタマスク)と同じ状態になります。
共有が不完全というよりは、非表示になっている情報を再表示するための容れ物を作り直すようなイメージです。
ただし、元のMetaMask(メタマスク)のほうのアカウントがすでに外部からインポートしたものである場合は、この複数PCの共有方法は利用できません。
その場合は、共有先のPCのほうで外部サービスのウォレットのインポートをやり直す必要があります。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法はスマホに応用可能
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法はそのままスマホにも応用できます。
スマホ版Metamask(メタマスク)の場合はGoogle Chromeの拡張機能ではなくアプリを使うことになるかと思いますが、基本的な共有方法は同じです。
シークレットリカバリーフレーズがあれば、ほぼ同じ共有方法でアカウントを共有できます。
もちろん、その逆にスマホ版MetaMask(メタマスク)のアカウントをPC版へエクスポートすることも可能です。
先ほど解説したように、MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法に台数制限はありません。
複数PCを利用している人も加えてスマホ版のMetamask(メタマスク)の共有設定もしておくことをおすすめします。
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法を分かりやすく解説 まとめ
MetaMask(メタマスク)の複数PCの共有方法は若干手間がかかります。
共有元になるPCでシークレットリカバリーフレーズを控えて、共有先のMetaMask(メタマスク)にアカウント情報をインポートし直す必要があります。
また、元のMetaMask(メタマスク)で複数のアカウントを運用していた場合はサブアカウントのインポートを手作業で続けなければならない場合もあります。
この複数PCの共有方法を知らずにいると、インポート後にあたかもサブアカウントが失われたようにも見えますが、そういうわけではありません。
少々手間ですが、手作業でひとつずつ復元していきましょう。