STEPN(ステップン)は歩くことでトークンを稼げるM2E(Move to Earn)の先駆けです。
しかし、ユーザーとして稼げるのは分かるとしても、STEPN(ステップン)自体はどのように利益を出すビジネスモデルになっているのでしょうか。
もし利益がないにもかかわらずトークンをユーザーに配布しているのであれば、いつかは破綻してしまうはずです。
そこで今回はSTEPN(ステップン)のビジネスモデルについて分かりやすく解説していきます。
STEPN(ステップン)のビジネスモデルを分かりやすく解説
STEPN(ステップン)のビジネスモデルは怪しい?
STEPN(ステップン)のビジネスモデルは怪しい・ポンジスキームだという声も多く聞かれます。
ポンジスキームとは簡単にいえば、募った出資をそのまま配分するだけのビジネスモデルです。
ポンジスキームについてはビジネスモデルといえるかどうかも微妙です。
STEPN(ステップン)は歩くことでトークンを稼げる仕組みですが、その主な原資はどこかというと新規参入者の初期投資です。
そのため、先に始めた人だけが得をするポンジスキームではないかと言われるのです。
たしかに、STEPN(ステップン)のビジネスモデルにそういった側面があることは否定できません。
しかし、それは運営も把握しており、単なるポンジスキームではないと明確に反論しています。
正直なところ、実際にそれを読んでも専門的すぎるため意味はよく理解できません。
ただ、これまでのSTEPN(ステップン)の運営が成してきた各種の施策を見るに、少なくとも単なるポンジスキームに終わらせるつもりがないことは間違いありません。
若干、ビジネスモデルとして見えにくいところは否めませんが、怪しい仕組みといった評価をするのは早計かと思います。
STEPN(ステップン)のビジネスモデル【収益構造】
STEPN(ステップン)のビジネスモデルがポンジスキームと言われるのは、中身が見えにくいからです。
そこでここからは、一般的なビジネスモデルのフレームに合わせてSTEPN(ステップン)の中身を見てみましょう。
といっても、ビジネスモデルの考え方は多種多様。 今回は個人的に信頼しているビジネス書の考え方をベースにしていきます。
まずは収益構造です。
結論からいえば、STEPN(ステップン)のビジネスモデルは手数料ビジネスです。
普通に歩いているだけだとあまり意識する機会はありませんが、実はSTEPN(ステップン)はさまざまな場面で手数料を徴収しています。
たとえば、マーケットでの売買の仲介手数料、あるいはウォレット内部の資金移動にもこっそりと手数料が引かれています。
少なくとも、募った出資(=初期投資)から無条件にSTEPN(ステップン)の利益を差し引いているわけではありません。
収益構造に関して怪しい部分はとくにないといってよいでしょう。
ちなみに、収益構造といえば広告で利益を得るビジネスモデルを想像する人も多いかと思います。
ただ、歩いている最中に広告を見せるのは安全上問題があるように思えます。
おそらくは今後もSTEPN(ステップン)が広告形態のビジネスモデルに転換することはないでしょう。
STEPN(ステップン)のビジネスモデル【ターゲット】
ビジネスモデルといえば、やはり想定するターゲットは重要です。
STEPN(ステップン)の想定ターゲットはおそらくランナーだけではありません。
実際、STEPN(ステップン)でトークンを稼ぐために歩く習慣が付いたという人も多いはずです。
そういった意味では、STEPN(ステップン)はむしろ暗号資産に馴染みのある人全般を対象にしたビジネスモデルといえるでしょう。
ちなみに、もともとランナーだった人については、アシックスのような大手スポーツブランドとコラボレーションすることでリーチする戦略のようです。
最近、発表された決算資料でも、今後はスポーツブランドやエンターテイメント企業とのパートナーシップ強化に注力すると公言しています。
さらに興味深いのは、STEPN(ステップン)がweb3.0プラットフォームの「Project Twelve(P12)」との提携を発表したことです。
P12の掲げるビジョンのひとつは「持続可能なプラットフォーム経済」です。
これはまさにSTEPN(ステップン)のビジネスモデルが抱える問題にほかなりません。
今後どういった展開をするのか大きな期待が持てるのではないでしょうか。
STEPN(ステップン)のビジネスモデル【提供価値】
どのビジネスモデルのフレームワークを見ようとも、企業が提供できる価値はかなり重要なポイントです。
STEPN(ステップン)の提供する価値はおそらくゲーム体験と健康増進です。
どうしても「稼げる」といった側面に注目されがちですが、それはあくまでも副次的なものにすぎません。
そこを問題視してか、昨今のGSTの暴落はSTEPN(ステップン)自身が画策したものとも見えます。
STEPN(ステップン)のビジネスモデル維持にはトークンの価格安定も必須です。
そのため、行き過ぎた需要をおさえる意味で冷水を浴びせたのでしょう。
ただ、個人的には少々そのショックが強すぎたような気もします。
正直なところ、もう少し穏やかなやり方はなかったのかと思います。
STEPN(ステップン)のビジネスモデルは維持できるのか
STEPN(ステップン)の運営自体を見れば、現状のビジネスモデルはうまくいっています。
前回の決算におけるSTEPN(ステップン)の利益は2,600万ドル。
それが直近では1億2,250万ドルにまで拡大しています。
実に5倍近くの急増です。
4月~6月期なのでSTEPN(ステップン)人気加熱のバブル期は含んでいますが、少なくともユーザーが増えれば爆発的に利益が出ることは証明されたかたちです。
あとはGSTの暴落が始まった6月以降の決算がどうなるか。 そこでSTEPN(ステップン)のビジネスモデルの本格的な明暗が明らかになるのではと思います。
もっとも、実はSTEPN(ステップン)のビジネスモデルの肝となる「ユーザー数」自体はとくに減っていません。
たしかに離脱者は増えているのでしょうが、それ以上に始める人も少なくないのでしょう。
現状、残念ながらユーザーとしては今のSTEPN(ステップン)はろくに稼げないのは事実です。
しかし数字を見るに、実際には噂ほど悲観されているわけではないように見受けられます。
STEPN(ステップン)のビジネスモデルを分かりやすく解説 まとめ
STEPN(ステップン)のビジネスモデルはポンジスキームとも言われます。
たしかに現状そういった側面があるのは否定出来ないように思えます。
しかし、STEPN(ステップン)は運営はそうした指摘があることも承知しており、常にビジネスモデルの更新を図っているように見えます。
基本的な収益構造はそのままに、とくにパートナーシップやターゲットの裾野拡大などは着実に進んでいます。
現状、多少の不安は残るものの、今後には十分に期待してもよいのではないでしょうか。