海外取引所で仮想通貨(暗号資産)をはじめたら税金はどのようになるの?
国内取引所よりも仮想通貨(暗号資産)の税金は高くなるの?
もしかしたら海外取引所の仮想通貨(暗号資産)の税金は納めなくてもバレない?
あなたは今、このようにお考えですよね。
すでに国内取引所をご利用の方の中には、海外取引所の仮想通貨(暗号資産)に興味を感じている方もいるのではないでしょうか。
また海外為替FXユーザーで、ボラリティの高い仮想通貨(暗号資産)に興味を感じている方もいるでしょう。
そこで気になるのが、海外取引所の仮想通貨(暗号資産)の税金です。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金を分かりやすく解説
仮想通貨(暗号資産)トレードで、これまで国内取引所を利用してきて、海外取引所の追証なしやゼロカット制度にメリットを感じたと言う方も少なくありません。
今後、海外取引所を使ってみたいとお考えの方がまず気になるのが、仮想通貨(暗号資産)の所得によって発生する税金ではないでしょうか。
海外取引所は金融庁の傘下ではないことから、国内取引所と比較して税金が高くなるのか、税金を納めなくてもバレないのではと考える方もいるようです。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金区分は国内と同じく「雑所得の総合課税」
まず仮想通貨(暗号資産)の税金をいくら収めるのかの判断基準として、税金区分を把握しなければいけません。
仮想通貨(暗号資産)の税金区分は「雑所得の総合課税」です。
国内取引所も海外取引所であっても、仮想通貨(暗号資産)の税金区分は同じで「雑所得の総合課税」になります。
「国内取引所は『雑所得の分離申告課税』になるのでは?」 このようにお考えの方もいるでしょうが、これは為替取引の場合だけで、仮想通貨(暗号資産)の場合は国内外問わず雑所得の総合課税に分類されます。
よって国内為替取引所で利用できる繰越損失は、国内外問わず仮想通貨(暗号資産)取引ではいっさい適用されません。
仮想通貨(暗号資産)の税金区分である雑所得の総合課税は、一時所得・譲渡所得・利子所得・山林所得・不動産所得・給与所得・退職所得・年金所得・事業所得以外の所得区分をさします。
雑所得の総合課税は、一時所得など9種の所得との合計額で確定申告し、税金を算出しなければいけません。
ただし、9種所得と損益通算はできないことに注意しましょう。
海外取引所の仮想通貨(暗号資産)と損益通算できるのは、同じ雑所得の総合課税に分類される、国内仮想通貨(暗号資産)と海外為替取引になります。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金は「累進課税方式」を採用
海外取引所の仮想通貨(暗号資産)の税金の計算方法は、累進課税方式を採用しています。
画像の税率表をごらんいただいてわかる通り、所得が増えるほど税金が高くなっていきます。
一方、国内為替取引所の分離申告課税は税率は一律20%です。
税率や繰越損失が適用される観点から、国内為替取引所は税金負担が軽くなると言われていますが、一丸にそうとも言い切れません。
所得が695万円以下の場合は、海外取引所や国内仮想通貨(暗号資産)取引所のほうが、控除額が設定されているぶん税金が安くなります。
投資で多く所得を獲得できるようになれば国内為替FX取引所のほうが税金が安くなりますが、所得が少ない間は海外取引所や仮想通貨(暗号資産)取引所のほうが税負担が軽いと言えるでしょう。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金は納めなくてもバレない?
初心者の間は、海外取引所や仮想通貨(暗号資産)取引所のほうが、国内為替取引所よりも税負担が軽いことがわかりました。
海外取引所は金融庁の傘下ではないものの、日本人である以上は仮想通貨(暗号資産)で所得を得た場合は確定申告して税金を納めなければいけません。
「でも金融庁の傘下ではないのなら、海外取引所の所得の税金は納めなくてもバレないのでは?」 このようにお考えの方もいるはずですが、難しいのが事実です。
海外取引所で仮想通貨(暗号資産)取引を始める場合、まず国内銀行や仮想通貨(暗号資産)取引所、クレジットカードなどを経由して入金を行います。
国内金融サービス会社はすべて金融庁の傘下であるため、取引履歴の提示を求められた場合は応じなければいけません。
当然、各金融サービスも確定申告を行いますので、税務署に入出金履歴などを提出するはず。
そのようなことによって海外取引所への送金経路がバレてしまいます。
当然、海外取引所で獲得した仮想通貨(暗号資産)の利益を出金しますので、入金よりも出金額が大きければ、所得があることが明確です。
このようなことから海外取引所であったとしても、仮想通貨(暗号資産)の所得の申告を怠り税金を納めなかった場合は、バレてしまうと心得ておきましょう。
万が一確定申告や税金を納めなかった場合は、脱税に問われてしまい本来納めるべき税金よりはるかに多額の納税義務が発生します。 違法性はありません。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金を納めるべき対象者
仮想通貨(暗号資産)で所得を得たら、海外取引所・国内取引所問わず税金、すなわち所得税を納めなければいけないと解説しました。
1月1日から12月31日の仮想通貨(暗号資産)の所得から所得税を確定申告で計算し、翌年3月15日までに税金を納めます。
ただし所得額が一定を上回った場合に限り確定申告と納税義務が発生し、それ以外の方はたとえ海外取引所で仮想通貨(暗号資産)を獲得したとしても税金を納める必要はありません。
前述した通り、海外取引所の仮想通貨(暗号資産)の所得は雑所得の総合課税ですので、一時所得他9所得との合計額で以下の所得額を上回った場合に確定申告と納税を行いましょう。
- 給与取得者:正社員・契約社員・アルバイト・パートなどは、年間所得20万円を超えたら
- 非給与取得者:個人事業主・学生・専業主婦などは、年間所得38万円を超えたら
また「所得」とは、「収入」とは区別され純粋な利益をさします。
たとえば仮想通貨(暗号資産)で収入を獲得するためには、ネット回線・電気・スマホやパソコン・参考書などを利用します。
これら経費を仮想通貨(暗号資産)の収入から相殺した金額を厳密に「所得」とし、税金対象者であるのかを判断します。
仮想通貨(暗号資産)の海外取引所の税金を分かりやすく解説まとめ
海外取引所の仮想通貨(暗号資産)の税金について解説しました。
国内外取引所問わず、仮想通貨(暗号資産)の税金区分は、雑所得の総合課税です。
海外取引所は国税庁の傘下ではありませんが、所得や税金対象であるのかを把握している可能性が大きいため、きちんと税金を納めましょう。
国税庁の傘下でない理由から海外取引所を危険だと考えている方もいますが、そのようなことはありません。
日本の金融庁の傘下に入ると、海外取引所の大きなメリットであるハイレバレッジ・追証なしやゼロカット制度が提供できなくなってしまうからです。
メリットの大きな海外取引所の仮想通貨(暗号資産)取引でハイリターンをめざしつつ、所得を得たらきちんと税金を納めましょう。